スプリットステップのやり方とタイミング
スプリットステップの基本的なやり方は、両足のつま先で軽くジャンプして両足のつま先で着地します。
どれくらいの高さにジャンプするかというと、ほんの少し・・・3cmくらいでも大丈夫です。
スプリットステップで大切なのはジャンプすることではなく着地。
パッと脚を開いて着地した際のリラックスした重心とひざや腰が落ちることによる筋肉の収縮を利用して最初の一歩を瞬時に踏み出すための技術なのでジャンプは力まず最小限にとどめます。
ジャンプするタイミングは相手が打つ直前。
上級者になると例外もありますが、基本的には相手が打った瞬間はまだ空中にいてOKです。
出だしが遅れるんじゃない?という疑問が生まれそうですが、このタイミングでは打球のコースを読み切れていないからです。
もちろん正確にコースを予測できるならもっと早く着地していただいて構いません。
相手のシュートコースをきちんと見極めて、着地と同時に駆け出せるような状態を作っておきましょう。
テニスのスプリットステップは「上に飛ぶ」と思ってる方が多いですが、実際は『両足を開く動作によって重心を落とす』が正しい使い方になります。
抜重とか抜き足とか色んな言い方がありますが、そういうことです。
↓はプロ選手のボレスト場面。テンポ早いのでスプリットステップの参考になれば。 pic.twitter.com/w7KiyrprCy
— 西川 匠 Takumi Nishikawa (@physio_tennis) January 21, 2019
スプリットステップの2つのコツ
スプリットステップのコツは大きく分けて2つあります。
- スプリットステップの着地はかかとをつけない
- 着地後の1歩目は行きたい方向とは逆側の足で地面を蹴る
スプリットステップはかかとで着地しない
スプリットステップの1つ目のコツは、かかとで着地しないこと。
かかとでどっしりと着地するとせっかくジャンプで得たバネがなくなり1歩目を踏み出すのがかえって遅くなります。
はじめてかかとをつけるのは動きたい方向が決まって駆け出すタイミングです。
パッと動き始めるためのスプリットステップなのでかかとはつけずに着地して軽快なステップを意識しましょう。
スプリットステップ後の1歩目は進行方向と逆側の足を蹴る
スプリットステップの2つ目のコツは、着地後1歩目の足さばきです。
せっかくスプリットステップをしても初動でもたついたら意味がないので体にしみこませておきましょう。
スプリットステップの1歩目を動き出すときは、基本的には行きたい方向に足を出す前にまずは反対の足で地面を蹴るようにして動きだします。
実際にやってみるとわかりますが、着地後に地面を蹴りださずにいきなり足を出そうとするとバランスが保てなくなります。
そのうえで、落ち着いて動きたい場合は行きたい方向の足を行きたい方向に動かします。
反対に大急ぎで動きたい場合は動きたい足を軸にして、逆の足で地面を蹴り、地面を蹴った側の足を行きたい方向に動かします。
例:スプリットステップ後に左に軽く行きたい場合
スプリットステップから着地したら右足で地面を蹴り、その流れで左足を出して動き始めます。
例:スプリットステップ後に左にダッシュしたい場合
スプリットステップから着地したら、左足を軸足にして右足で地面を強く蹴り、その流れで右足を出して動き始めます。
スプリットステップの必要性

ソフトテニスで有利なのは短距離走が早い人でなく、ステップがうまい人。
言い換えれば最高速度が早い人よりも初速と加速が早い人の方が有利です。
棒立ちの状態から一歩踏み出すのと、着地した状態から一歩踏み出すのとでは初速が全く変わります。
また、コースの判断が定まったタイミングで着地するので勢い余って逆をつかれるということがなくなります。
どっちにボールが飛んでくるかわからないような状況ではスプリットステップは超重要なのでなるべく意識しながらプレイしましょう。
練習していくうちに無意識でできるようになります。
この若さにしてスプリットステップという動きを身に付けフェデラーの動きを真似してしまうとは!😳
こいつぁとんでもねぇ才能を秘めているかもしれん。#TENNIS#ATPtour#RojerFederer#RojerFedererjunior pic.twitter.com/cvwrSUvsvy— ASHLEY (@sujichandayo_) December 8, 2019
スプリットステップを絡めたフットワーク
テンポよく動くためのフットワークはスプリットステップに限った話ではありません。
スプリットステップに絡めてよく使われるステップを紹介します。
ただし、こういう時は必ずこうステップしなければいけないと決めつけるのはかえって良くないです。
頭で考えながらやるのではなく、あなたの身体能力やその場の状況に合わせてあなたが最も動きやすいステップを自然ととれるようになることが大切です。
それをふまえた上でいろんな状況に対応できるよういろんなフットワークの練習をしっかりしておきましょう。
サイドステップ
サイドステップは反復横跳びする時に使われるようなステップで体を正面に向けたまま左右に動くのに適したステップです。
サイドステップは小回りが効くステップなので、移動しながら相手を警戒したりポジションを微調整しながら打点に入っていくタイミングでよく使います。
また、大きめの中ロブに対してはサイドステップを大きく使ってサイドステップを大きく使って返球姿勢を維持しながらボールを追いかけるタイミングでも使います。
サイドステップは非常に便利なステップで、進行方向に対しては移動しながら簡易的なスプリットステップとしても使うことができます。
サイドステップをスプリットステップに応用する利点は、相手を警戒しながら移動しつづけられることです。
逆サイドをもっとカバーしたいけどストレートが狙われる可能性も捨てきれないようなタイミングでサイドステップを応用したスプリットステップがよく使われます。
クロスステップ
クロスステップは体は正面を向いまま横に走るので足が交差するように移動するステップです。
スプリットステップで着地後、大きく踏み出したいタイミングでよく使われます。
返球を意識したまま素早く動けるので、全力疾走でないダッシュではこのクロスステップが移動しやすく安定もしやすいです。
状況に応じてサイドステップも交えながらボールに近づいてスイングします。
スプリットステップからの流れでクロスステップに派生させる場合は動きたい方向の足で地面を踏みしめて軸にして、逆の足で地面を蹴って走り出します。
バックステップ
バックステップは後ろに下がりながらテイクバックしたいタイミングで重要です。
フォア側に回り込みたい時やボールとの距離の微調整によく使用します。
あまり素早く移動できないので長い距離を移動するのには向きませんが、安定した返球姿勢を作るために使われることが多いので大事なステップです。
本日は桑田選手のリターン練習をお届けします😁🎾
フォアサイドだけ集めてみました🧐スプリットステップで一歩前に入り、どのコースにも対応できるよう準備しています!
相手のセカンドサーブに対してコースを打ち分け、リターンから攻撃しています🤔基本を大切にしていますね☺️✨#テニス pic.twitter.com/jE6zMyUNaW
— 島津製作所テニスチーム SHIMADZU Breakers~2/8から日本リーグ決勝トーナメント💪 (@SMZ_Breakers) August 11, 2019
片足スプリットステップ
相手の構えやゲームの流れからコースがある程度予測できているようなら片足で着地するタイプのスプリットステップもあります。
テニスの王子様の越前リョーマで周知され錦織圭選手も行っていることが話題になりましたが、実際のところは他にも行ってる選手はいっぱいいたりもします。
片足スプリットステップは読みが当たった場合は移動が一瞬早くなりますが、読みが外れると追いかけることをやめてしまうプロ選手も多いです。
相手のフォーム、ラケットの向き、ゲームの展開などからコースを読むちからが必要なので上級者向けのテクニックといえます。
読み違えるリスクがあるので初心者にはおすすめしませんが、打球を見てからでもできなくはないので普通のスプリットステップに慣れてきたら意識してみるのもいいでしょう。
スポンサーリンク
ソフトテニスのスプリットステップまとめ
- 相手が打つ直前に軽くジャンプする
- 相手が打った直後につま先で着地する
- 着地と同時に動きたい方向とは逆の足で地面を蹴って動き始める